• お菓子と栄養教育で栄養改善@カンボジア

    NOM POPOKと一緒に持続可能な発展を

    SDGsとは”Sustainable Development Goals”の略称で、経済・社会・環境の面で、人類と地球が持続的に発展していくために設定された17のゴールです。2015年の国連総会で採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で、2016年から2030年までの国際開発の指針として掲げられました。

    詳しいSDGsの説明はコチラ → UNDP 駐日代表事務所 ホームページ

    NOM POPOK では、栄養豊富なお菓子の販売と栄養教育でSDGsに貢献しています。

     

    栄養豊富なお菓子の販売

    モリンガや大豆、パームシュガーといった、カンボジア国内の農村でとれた食材を含む栄養豊富なお菓子を幼稚園や小学校、病院に届けています。

     

    開発途上国の子どもの健やかな発育を目指して開発支援を行う、日系NGO 国際開発救援財団(Foundation for International Development/Relief , “FIDR”)の報告によると、カンボジアの6才から17才までの男子の70%、女子の75%が、それぞれの年齢に適した推定エネルギー必要量を下回るエネルギーしか摂取しておらず、摂取エネルギー量の不足が指摘されています¹。

     

    他方で、カンボジアの子どもたちは、学校の休み時間に、学校の敷地や近所にある駄菓子屋で購入した菓子や清涼飲料水を頻繁に食しています。そして、カンボジアの子どもは、一日の糖類総摂取量の46%を、こうしたお菓子や清涼飲料水などに含まれる異性化糖からとっているという調査結果もあります²。カンボジアの子どもたちは、世界保健機構(World Health Organization, “”WHO)がそのガイドライン³で推奨する糖類摂取上限量(一日に摂取する総エネルギー量の5%)を上回る量の糖類を日常的に摂取しているばかりか、生活習慣病や肥満の原因となる異性化糖を大量に摂取しているのです。

     

    (構内の売店の様子)

    (駄菓子のほか、ポテトチップスなどの揚げ物やカップ麺が売られています)

    (エナジードリンクで作ったフラッペを、低学年の生徒も飲んでいます)

     

    そこでNOM POPOKでは、可能な限り

    ①白砂糖の使用量を抑える 

    カンボジア国内で採れた材料を使用 

    ③栄養豊富な食材で味付け

    の3点に気を配ったお菓子の製造販売を行っています。

    砂糖による甘さではなく、自然な食材で味付けすることで、健康的で栄養のある菓子を提供し、同時に、子どもたちにとって身近な食材を使うことにより、彼女・彼らの栄養への関心を高め、ゆくゆくは自宅での食事内容にも影響を与えることを目指しています。

    (米粉や豆腐のドーナツ:モリンガ、きなこ、ココナッツ、ココアの4味があります)

    この活動は主に、以下のゴールに貢献しています。

       

     

    また、以下のゴールにも貢献しています。

    カンボジア人スタッフとの密なコミュニケーションを徹底しています。

    受注生産のスタイルをとっているため、食品ロスを可能な限り減らしています。

    お菓子の包装を可能な限り簡素化しています。また、出したごみはきちんと処理することを、子どもとともに実行しています。

    1) Foundation for International Development/Relief. (2017). Development of Recommended Dietary Allowance and Food-Based Dietary Guidelines for School-Aged Children in Cambodia.  P.86 Appendix 3-3:Energy intakes and CAM-RDAのデータに基づく

    2). Shikanai, S., Ry, L. K., Takeichi, H., Emiko, S., San, P., Sarukura, N., … & Yamamoto, S. (2014). Sugar intake and body weight in Cambodian and Japanese children. The Journal of Medical Investigation, 61(1.2), 72-78.

    3). World Health Organization. (2015). Guideline: sugars intake for adults and children. World Health Organization.

     

    栄養教育の実施

     

    子どもたちが持続的に健康的な食事を選択していくために、お菓子の販売先の学校において栄養授業をしています。

    また、商品によっては、食材の栄養効能を示すシールを貼ったり、箱にカンボジアの子ども向け食品ピラミッドを印刷することで、直接的に触れ合わない子どもたちにも栄養のメッセージを届けています。

    (商品の箱の裏には、カンボジアの子どものための食品ピラミッドが描かれています)

    (蒸しパンの袋には、食材と効能についてイラストで表現したシールが貼られています)

     

    現在の正式な学校教育のカリキュラムではカバーしきれていない栄養教育⁴を、居住地、所得、病気の有無に関わらず、できるだけ多くのカンボジアの子どもたちに届け、彼女・彼らの「知る・学ぶ権利」を守ります。

     

    この活動は主に、以下のゴールに貢献しています。

     

    また、以下のゴールにも貢献しています。

    「食の安全」のために手洗い教育も実施しており、子どもたちに衛生管理の重要性を認識してもらうとともに、その実践、習慣化を支援しています。

    4) 公立学校では、2025年より、栄養教育を含む「保健」の授業が開始される見込みです。

     

    最後に、NOM ​POPOKでは、これらの活動を、単独で行うのではなく、NGO、政府機関、国際機関、他企業、個人専門家と協働しながら実施しています。同じ目標を持つ多様なアクターと一致団結することで、より大きな社会的インパクトを生み出すことができると信じているからです。

    NOM POPOKは、健康的なお菓子と栄養教育で

    カンボジアの子どもたちの健康を、将来にわたって守ります!