• お菓子と栄養教育で栄養改善@カンボジア

    この夏、二人目のインターン生が、PoPokに来てくれました。この春に高校を卒業し、9月からの大学進学を控えた、オリバーサミュエル君。2週間という短い滞在期間でしたが、様々なことを見て、聞いて、感じて、フレッシュで面白い視点をたくさん残してくれました。今日は、オリバー君が滞在期間に感じたことをまとめた文章を、ブログとして掲載させてもらいます。

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    7月1日からNOM POPOKさんでインターンをしている鹿児島出身のオリバーサミュエルです。

    僕がカンボジアに来た理由は自分がカンボジアに何かしてあげることができると信じていたからです。 

    しかし、カンボジアに着いたら色々間違っていたことに気づかされました。

    まず、自分ができることはほぼないこと。クメール語も「オークン」しか話せないし、カンボジアの人々に呼ばれたわけでもないからです。また、「してあげる」という考え方も違うなと思いました。カンボジア人の方々を可哀想だとか下に見るような態度も違うなと、ここに来て気づかされました。

    そんなこんなで2週間のインターン生活が始まったわけです。毎日インスタグラムで1日の振り返りをしていましたが、1日に考える量と発見の数が多すぎたため、毎日が長文になってしまいました。

    (インスタはこちら →  oliversamuel6

     

    その2週間の中で特に印象に残ったことを紹介します。 

    1つ目はカンボジアの社会問題である子供の低体重についてです。話で聞くよりも報道で見るよりもグラフで見るよりも実際に子供達と一緒に計り、数字を紙に書き、それを持ち帰り東南アジアの平均値と比べてみるのでは、全然、衝撃が違いました。やっぱり、自分の目で見ないと、どこか他人事・どこか遠い存在に感じてしまうところがあるけれど、自分の目・自分の手で測ることにより、平均値と比べながらあの子供達の顔が浮かぶという点では、このような社会調査のようなものは世論や数の大きさも大事だけど、自分の中の小さな小さなストーリーもすごく大事なんだということを学びました。

     

    2つ目は「支援」って一体なんだろうという疑問が生まれたことです。これがどこで生まれたかというと、教育者がいないこの国に、日本が空の学校を作っていることと、とある病院が各国の支援によって建てられているが、国ごとによって病棟の立地が異なっていて、点滴を打ったまま外に行き、違う病棟まで歩いている小さな子供を見てからでした。僕がこの2週間で感じたのは、そもそも「支援」という言葉が間違っているんじゃないかなと思いました。「支援」を使う時点で相手側を下に見ている感じがします。本当にその国のために何かしたいと思うのであれば、対等な立場からスタートすること。そして、黙って耳を傾けてその国の人が何が必要なのか彼らの口から「聴く」ことが鍵なのではないかと考えました。

     

    最後に、このNOM POPOKさんでの2週間はなんだったのかということをかんがえたときに、ボランティアでも支援でもインターンでもなく学び・気づきそして出会いの場だったのかなと今考えています。インターンという言葉は近いかもしれませんが、僕は就職のためにここに来たのではなく、人として新しいものの見方、新しい価値観の選択肢を求めた『旅』だったのではないかなと思います。